2010年1月29日金曜日

松本清張「砂の器」


映画があまりによかっただけに原作も読んでみた。

結論は、「映画のほうが断然いい。」
小説はどちらかというと謎解きに重きを置いたサスペンス小説だ。
登場人物も映画より多く、犯人が誰かさえも分かりにくい。
それに加えて、あまりに犯行のやり方が凝ってて、
でもそれを主人公の今西刑事がインスピレーションの連続でどんどん解いていく。
「おっさん、そんなのふつうはわかんねえだろっ!!!」って何度も思ってしまうくらい強引なんだよなあ。
終盤なんてもうすさまじい展開の速さ。
原作は「強引すぎるサスペンス小説」だった。

そんなサスペンス小説を
登場人物とテーマを徹底的に絞って、
エモーショナルで琴線にひびくヒューマンドラマに昇華した映画は見事としかいいようがない。

映画と原作って、原作を映画が超えることはないのが一般的だが
「砂の器」については逆のことがいえると感じた。

以上!!!

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