2010年8月29日日曜日

「マイレージ、マイライフ」鑑賞。


ジェイソン・ライトマン監督
2009年アメリカ映画

とってもいい映画だった。
最近のジョージ・クルーニーの出演作にはずれなし。

ジェイソン・ライトマン監督のテンポの良さと音楽センスの良さは好感がもてる。

主人公はリストラ対象者に解雇通告を伝達するのが仕事。
映画が始まって最初の画面に登場するのがクビを宣告された会社員の動揺する様子である。
実に見事な始まり方である。

ジョージ・クルーニーは濃紺に白ドットのネクタイがえらく似合っていてカッコよかった。
この映画で彼はアメリカ全土を飛び回るために飛行機こそが家であると思っている。
そして彼の生活もアメリカ全土を飛び回る飛行機そのもので
「結婚はしない、子供もほしくない」という主義なのだが
映画が進むにつれてその考えが揺らいでいく。
要するに人生において「家族愛」をとるか、「自由」をとるか、どちらを選ぶのかがこの映画の根底にあるテーマである。

この作品はキラリと光るセリフが多い。
「止まったら死ぬ、われわれはサメと同じです」
「背負うものが多すぎると、動けなくなる」
「マイルにならない金は使わない」
「結婚は破滅」
「かつて帝国をきずいた者も、辛い状況をバネにして這い上がった」
「これまでに幸せだと感じたとき、孤独だったか?」
などなど・・・。

割と深いテーマの映画であるがセンスのよい演出力で大変見やすい映画になっている。
安易なハッピーエンドではないストーリー展開がとてもよかったと思う。

しかしジョージ・クルーニーの最近の作品の選び方には脱帽である。
派手なアクション映画や、膨大な製作費をかけた大作には全くでないで、
人間ドラマのしっかりした、地味だけどいい映画だけに出ていると思う。
レンタルビデオ屋で何を観ようか困ったときはとりあえずジョージ・クルーニーの出演作を観とけば、まずハズレることはないだろう。

以上!!!
(生涯712本目の作品)

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