毎年正月休みは本を読む。
今年は、昨年読み始めたはいいものの、4巻目の途中でとまっていた「沈まぬ太陽」について
正月休みをつかって全5巻を読破した。
しっかし・・・ここに書かれていることが
どこまでホントなのか・・・。
某航空会社をモデルにしている国民航空のあまりのひどさにウンザリしてしまう。
とくに4、5巻「会長室篇」のヒドサといったら・・・
役員をふくめて上層部はひたすら自分の権力闘争に裏金をつぎこんで
夜は政治家かマスコミの接待合戦。
総理をふくめた政治家も同様の腐敗ぶり。
というわけで全5巻をまとめてみると・・・
1,2巻目:主人公の恩地への会社の執拗な「流刑」転勤辞令と、それにひたすら耐える主人公の姿勢に涙を呑む。
3巻目:御巣鷹山の悲劇のドキュメント小説といっても過言ではない。事故の状況、遺族の苦しみ、すべてが想像を絶する前代未聞の墜落事故の詳細に、ただならぬ衝撃を受ける。
4、5巻目:役人も巻き込んでの国民航空の腐敗ぶりがただひたすら描かれる。
恩地の影がうすいくらい登場人物はほとんどが汚れ役。正直ヤクザの権力抗争と変わらない。
ってところかな。
この本に対してJAL側は激しく抗議をしたらしいが、ここまでメタメタに書かれては当然だ。
とくに4、5巻目に書いてあるさまざまな横領や不正についてはどこまでがホントなのかもわからない。
これはこれで小説としてはいいとしてまるまる事実ではないんじゃないかという視点が読者には必要ではなかろうか。そういう点からすると、これはノンフィクションのようでもありフィクションでもあるという、なんとも中途半端な小説である・・・。
さて、これからは「運命の人」を読みます。
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