2010年8月8日日曜日

THE BOOM LIVE at 日比谷野外大音楽堂


今年見た中で最高のライブだった。
俺にとってBOOMというバンドが特別なものなんだということを改めて認識させられた。
アンコール2回目はずっと目に涙をうかべながら観ていた。

この日は選曲が俺のツボにはまったのがデカかったと思う。
1曲目は「ひゃくまんつぶの涙」。いいっす。沖縄ですねえ。
その後も沖縄の流れで「いいあんべえ」。
沖縄民謡にダンスミュージックを融合させているこの曲は93年の曲だが
17年たったいまでも十分通用するかっこよさ。
ほんとに、「懐深い」とかいうレベルじゃなくオンリーワンなバンドだよなあ。
2002年にリメイクしたヴァージョンではBOOMをリスペクトしているKICK THE CAN CREWがラップで参加していたのだが、この日はその中でも宮沢を敬愛しているMCUがゲストとして登場。熱いラップをかましてくれる。
「小さな輪から おおきな輪(沖縄)」ってライムは実にすばらしいっす。

このあとは「TOKYO LOVE」だったと思う。これまた好きな曲。野音によくあう。
大体このあたりまでで「今日のライブやばいなあ」って思ってたね。
そのあとも初期の人気曲よりは中期のいい曲が多くて、俺にはうれしい限りだった。
「I'm love in with you」は歌詞をかえてマイケル・ジャクソンをサラっと追悼していた。
「この広い世界で」もいい。この曲のあとの「居場所がないという不安はほんとに恐ろしい」というMIYAのMCもよかった。

これ以降順番に自信なし。
スペシャルゲストの矢野顕子はわりと早めに登場してたと思う。
まずは「釣りに行こう」をゆったりと披露。CDとはパートをちょっと変えていたと思う。
初めてきく矢野顕子の歌声に感動。
そのあとは「それだけでうれしい」。この曲を聞くこと自体が初めてであったのでうれしかったなあ。
この2曲で矢野顕子は退場。たった2曲でも十分よかった。

私がBOOMの曲でもっとも「歌詞」が好きな曲が「それでも汽車は走る」という曲なのだが、
この日やってくれました!!!イントロの小林氏のギターもアルバムバージョンに忠実で、うるうるきてしまった。これ高校時代よく聞いてたんだなあ。今聞いても全然古くないからすごい。メロディといい歌詞といい普遍的なんだよなあ。
あとは小林氏が作曲したちょっと怖いシングル「有罪」も披露された。これも聞くのは初めてかも。

新しめのとこからは「オロカモノの歌」「数えきれない人の中で」の2曲をやっていた。

「とんがっていたときの曲です」というMCのあとに披露されたのは「子供らに花束を」。
この曲のメッセージは高齢化社会の現代に、よりリアリティを増してくるなあ。
あとはMIYAが三線もって「太陽アカラ 波キララ」もやってた。これ聴くと2002年に彼らのツアーによく行ってたことを思い出したね。
「ひのもとのうた」はバリバリのロック。沖縄民謡とロックの融合をここまでダイナミックにやっているんだからすごい。
「亀によく似たボスがいる」の部分は「カンによくにたボスがいる」と替えて歌っていた。カンって管ですか?
この日のライブで感じたのは、BOOMの中期の曲は聴きごたえのある名曲ばかりだということである。
沖縄やラテンをしっかりと取り入れたジャンルもさることながら
その歌詞も当時のMIYAの考えを真正面から歌にきざみつけており、いま聞いても心につきささる「モノホン」のことばなのだ。だから時がたっても決して色あせることはない。

「真夏の奇蹟」もよかったなあ。夏にぴったり。
「島唄」も堂々とした演奏でサビは何度も客に歌わせていた。

本編ラストは矢野顕子、MCUを加えて「風になりたい」。
こういう普遍的な日本語ラテン歌謡曲を作れるのはBOOMくらいじゃなかろうか。

ここまででかなり満足。

アンコール1曲目はとっちーのドラムで「星のラブレター」。
ド定番であり、永遠の名曲。MIYAのハープがせつない。
2曲目は「星を数えているうちに」。うおー懐かしい。改めていい曲だなあと思った。

2回目アンコールは「できたてほやほやの曲をやります」というMCで新曲の「蒼い夕陽」。
これが予想以上にかっこよくてびびった。
前奏は超スカ!!!で歌のメロディは超演歌!!!
これ早くリリースされないかなあ。絶対買うわ。

このパワフルな新曲で踊り狂ったあとは、優しさあふれるギターのイントロで「24時間の旅」。
シンプルでとってもあったかいこの曲は2004年の作品。当時茨城で仕事に励んでいたときのことを思い出した。しかしいい曲だ。しかも客の盛り上がり方が半端ない。「今日も1日旅に出よう 24時間の旅に」というフレーズはシンプルだけどなんとも普遍的であり、ほどよくポジティブ。ファンにとってはすっかり人気曲になったんだなあと感じた。この時点で目に涙。

そしてそしてこのあともギターが鳴り響き、「不思議なパワー」。最高じゃないか!!!やっぱ最後はデビュー当時の曲でしめるんだね。

というわけで、BOOMファンの俺にとってはドツボな選曲で泣かされてしまった。
BOOMは「島唄」と「風になりたい」だけのバンドじゃねえぞ!!!
全曲が名曲だ!!!

以上、最高の夜であった。そして明日からも24時間の旅に出ようと思ったのであった。

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