2008年1月27日日曜日

マボロシ LIVE at LIQUIDROOM


ライムスターのマミーDと、スーパーバタードッグの竹内朋康によるユニットがマボロシである。
ラップとギターをメインにバンドをバックに素晴らしいエンターテイメント感あふれるライブを見せてくれた。

会場に着いて、リキッドルームの「関係者受付」付近で開場を待っていると、後ろから「すいません、すいません」と腰を低くして、人ごみの中をかきわけて受付に近づく関係者が。誰かと思って振り返ると、出たああ!!ライムスターの宇多丸師匠じゃないか!!スキンヘッドをフードで隠していても、長身でサングラスをかけているその姿はいやでも目立ってしまい、開場待ちの人ごみからは一斉にどよめきが起こった。カウントダウンジャパンでもすれちがったんだよね。こうも短い期間に2回も至近距離で会えるとはなんか嬉しい。

フロアへ行くと、リキッドルームのキャパをオーバーしてるんじゃないかと思うほどの人の多さで、前方から後方まで人でギッシリと埋まっていて、熱気がすごかった。やっぱ人気あるのだ。

ライブの内容は気迫のこもったマミーDのラップと、ねちっこくそれに絡みつく竹内氏のギター、そして終始安定したバンドの演奏で期待通りの楽しさであった。
まずはイントロ「極楽鳥」でバンドが登場し演奏を開始。その後竹内氏がインロトを刻んで「超ジェラス」へ。ここでマミーDが登場!白いシャツに白い帽子という白系のファッションであったがこれが良く似合うんだよな~。
序盤から中盤まではニューアルバム「ラブシック」の曲を中心に、CDよりも力強いバンドの演奏がグイグイとグルーブを生み出していたのが印象的。「The Dungeon」なんてバリバリのハードロックになってて凄かった。

中盤からはゲスト参加の曲で盛り上がった。まずはRYO the SKYWALKERが登場。独特のガナリ声に乗せて「あのコどこのコ」で多いフロアを沸かせた。その後は軽快な「ペニーレイン」、そして「密会」をバンドのみの演奏でディープに披露。竹内朋康のギターが切なく唸りまくる。ここではマミーDはステージから姿を消していた。このインタールード的な曲が終わったと同時にマミーDが黒に着替えて再登場。曲はファーストアルバムの1曲目である「泥棒」。ここから第2部的といった感じで、ファーストアルバムの曲が続く。「マボロシのほし」ではみなタオルを回す回す。オレも回したよ。スクービードゥーのタオルだったけどな。
その後もCHANNEL、K.I.N、CUEZEROの3人登場で「廻し蹴り」、「ブレーメン」と2曲を披露。
終盤ではTARO SOUL、KEN THE 390の2人が参加し「饒舌エクスプレス」を凄まじい速さで披露。この曲のスピード感はホントすごい。
「饒舌~」が終わって、「もうゲストも出きったかな~。」なんて思っていたが、まさかのKREVAが登場!!会場は一気にヒートアップ!「ファンキーグラマラス」で「マジでハンパない!!」コールで観客を沸かせた後は、そのまま「ファンキーグラマラスpt2」を披露。KREVAは正直他のゲストとオーラが違ったね。
本編はファーストシングルでもある「SLOW DOWN!」で終了。
アンコールではライブでやるのは初めてだという曲紹介でF.O.HとKOHEI JAPAN(マミーDの実弟らしい)が登場し「DEAR MY HOME GROUND」。地元横浜への愛情を歌ったというこの曲はメロディアスなF.O.Hの歌声が実に心地よかった。こうしてゲスト出演は全て終わり、アンコール2曲目はしっとり切ない「HARDCORE HIP HOP STAR」。これがCDとは全く違うアレンジで、竹内氏はアコースティックを情熱的にかき鳴らしており実にエモーショナルだった。大きな拍手につつまれて終了かと思いきや、D氏が「もう1曲やろう!!」と提案し「HARDCORE HIP HOP STAR pt2」でアッパーに終了。

バンドの状態もいいようで安定していた。
「オレ達にはライムスターとスーパーバタードッグというそれぞれの本妻がいる。『マボロシ』はいわば不倫なんです。不倫でしか出来ない(ドキドキする)ことをやりたい。それができなきゃ意味がない。まだまだ新しい音楽をやっていけるとオレは思う。ロックのような新しいヒップホップをやりたい。」とマミーD氏は熱く語っていた。よほど創作意欲も高まっているようで、すぐに3月から新たなアルバムの製作にとりかかるという。12月にリリースしたばかりなのにだ。

というわけでマボロシの現在の勢いをダイレクトに感じたライブであった。
今後の活躍に期待大である。

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