福井で観たサンボマスターとスクービードゥー。
この組み合わせ自体、オレにとっては奇跡みたいなもんだ。
内容も勿論素晴らしくて、生涯忘れえぬライブとなった。
ロックでありファンクでありソウルであり、その全てがごちゃまぜになった素晴らしい夜だった。
以下渾身のライブレポであるが、内容が濃すぎたゆえに、レポも非常に長い点了承いただきたい。
永平寺から福井に戻ってから電車を乗り換えて越前花堂駅へ。
周りは工場ばっかで何もない場所だ。
徒歩で福井CHOPへ向う。
ほんとにこんな場所にライブハウスがあるのか心配になってきたが、
ほどなくして若者が集まっている場所を発見。無事着いた。
会場はライブハウスというよりは、バーにステージをつけただけといった感じである。
狭いけどアメリカ映画にでてきそうないい雰囲気。
今日のライブはスクービーのツアーのゲストがサンボマスターという設定なので、まずはサンボマスター。
周囲にはいかつい体型の男子多数。最前列付近の山口サイドで観賞。
東京では大人気で最前で見るのが困難なサンボマスターも、福井では簡単に最前付近で見ることができる。
これぞ地方公演の醍醐味だ。
19時過ぎてライブはスタート。
サンボマスターが福井に来るのは今日が初めてとの事。
しかし近い!山口が目の前にいる!あの独特のギターストラップの模様までくっきり見えた。
ギターをかきならしながら情熱的なMCで次々と曲を繰り出す。
「離れない二人」「ひかりひとしずく」と4月のツアーでもやっていた2曲をやったあとは、
早くも「美しき人間の日々」!!!こんな至近距離でこの曲を聴けることがなんだか夢のようだった。
その後は予想以上の盛り上がりに急遽セットリストを変更して「VERY SPECIAL!!」。
野音の時と同様に山口はギターを置いて、ステージから客席へ飛び込んだ。
ステージがどれだけ狭くても、関係なしに200%の情熱でライブをやるその姿勢には感動したね。
その後も「青春狂想曲」で客はダンスしまくり。
「これで自由になったのだ」では近藤氏のベースの音が出なくなるアクシデントが。
このとき近藤、すさまじくキレる!アンプを何度も蹴飛ばし、マイクも蹴って倒す始末。
倒れたマイクはそのまま観客席へ!おいおいいくらなんでもアブねーだろ・・・。
近藤ってこんなキレキャラだったのか。ちょっと嫌いになったな。
途中からなんとかベースの音も出るようになったがこの後のMCで山口はしきりに「前の方のお姉ちゃん大丈夫だった?マイク大丈夫だった?」とフォローしていた。近藤もあやまれよ・・・。
その後は4つうちダンスナンバー「愛しさと心の壁」。
そして大ヒット曲「世界はそれを愛と呼ぶんだぜ」。やっぱこの曲の人気はすごくて周りでは熱唱する客多数。この曲が好きじゃないオレはここではあえておとなしくしていた。異常に盛り上がってた「愛と平和」コールもあえてやらず。その後は「光のロック」と続き、そしてラストは「そのぬくもりに用がある」。
これはやっぱ名曲だ。大興奮の中ライブは終了。
山口はしきりに「初めて来た福井がこんなに盛り上がってくれて嬉しい」という事を語っていた。
やっぱサンボマスターのライブは始まると同時になにもかもを持ってかれるね。凄いわ。
サンボが終わると、最前にいたサンボのファンはみな後方へ。
オレはぽっかり空いた最前をすばやくゲット。
スクービーを最前列で観ることとなった。しかもリーダーのまん前。
いつものアート・ブレーキーのSEでメンバー登場。
始まってまず思ったのはサンボマスターの登場時よりも歓声が少ないという否定できない事実であった。
人気はやっぱサンボの方が高いんだよな・・・。
1曲目は先月の恵比寿公演同様「パラサイティックガール」。目の前でギターを弾くリーダー。
ん?コヤマの声が全く聴こえないぞ!っていうかギターの音が異常にデカすぎないか?
音響がおかしいのかなと最初は思ったが、
どうやらそうではなく、オレのいる場所が原因で、ギターアンプのまん前なのでギターの音しか聴こえない事が分かった。とにかくギターの音デカすぎ。やたらとファズが聴いていて耳につんざく痛いうるささ。異常なギターの爆音にとまどっていると早くも2曲目で「BACK ON」。クルクル回りながらささくれだった爆音を発するリーダー。やっぱ音デカイよ。この2曲でかなり耳をやられて萎縮してしまったのだが、3曲目の「PLUS ONE MORE」からは気にならなくなった。むしろ東京公演に比べてややおとなしめな客の反応を盛り上げるべく必死で踊りまくった。
今夜のスクービーは内容的には恵比寿ワンマンの縮小版といった感じであった。
「共感インポテンツ」「散歩男」「だめだこりゃ」といったニューアルバムの曲もワンマンの時に比べてMCやコントが短めだった。
その後はオレの大好きな「真夜中のダンスホール」。この横揺れのリズムが大好きなのだ。
「フリースタイル ここにはルールはひとつもない」というサビのフレーズはまさにスクービーのライブそのものを表現していて見事だ。
この頃になるとギターがうるさくてコヤマの声が聴こえない事や、サンボに比べて盛り上がりの少ない事などどうでもよくなっていて、オレはいつものスクービーのライブを体験している時の多幸感に包まれていた。ミラーボールの光を浴びながら笑顔で踊りまくった。
この時最前列なので見えたのだが、楽屋口のドアからサンボマスターのドラム木内氏が顔をのぞかせてずっとスクービーのライブを体を揺らしながら、そして笑いながら観ていたのがなんともほほえましかった。
木内氏も彼らのライブの凄さを堪能していたんだと思う。
その後もこれまた大好きな「PRIVATE LOVER」。これも踊りやすくて大好きなのだ。
その後は「トラウマティックガール」でまたタテノリに。中盤のリーダーがギターで語るコーナーではやはり恵比寿ワンマン同様「今日は宇宙空間へ行きたいとリーダーが申しております」という発言がコヤマから告げられる。さらに盛り上がりを維持するように「DRUNK BEAT」へ。観客はみなタオルを回す。
そして「エイリアンズ」でここちよく疾走した後はお決まりの「LITTLE SWEET LOVER」へ。
終盤になり「福井CHOPごと宇宙にたどり着きました」とコヤマから報告があった後はいつもようにスタンドマイクを観客に差し出して絶叫させるコーナーへ。ここで嬉しかったのはいきなり一番目にコヤマがオレにマイクを差し出してくれたことである。「ヘイヘイ!オーラーイ!」全力で叫んだね。とにかく嬉しかった。自分で言うのもなんだが、周りの客には負けないくらいの勢いで踊ってたんで、それがある程度はコヤマにも伝わっていたんだと思う。叫んだあとはコヤマとお互いグーでこぶしをパンチしあった。福井ならではの貴重な体験であった。こうして熱くて、楽しいライブは終了。
アンコールはまずは「ROPPONGI」。向井修徳がプロデュースしただけあって、やっぱこの曲はザゼンボーイズの影響が濃厚だ。
2曲目ではサンボマスターの3人が登場!
曲はシュガーベイブで「今日はなんだか」。これって昔サンボの登場SEだった曲である。
なにかこみあげてくるものを抑えきれないかのように震えながら熱唱する山口。横で余裕を持って楽しく歌うコヤマ。安定したリズムで演奏を続けるスクービーの3人。なんだかものすごいものを、ものすごい至近距離で観ているのだという気分になり、笑うしかなかった。
山口は曲途中から爆発してしまった様子で、何度も観客席にダイブしていた。
おかげで何回も山口のスニーカーに触ったよ。こんな経験、東京ではまず難しいだろう。
こうしてライブは終了。
サンボマスターとスクービードゥーを福井の狭いライブハウスの最前列で観て、
彼らに直接触れる事ができただけでも大変貴重なライブであった。
目の前でギターを弾くマツキタイジロウの姿はオレの脳裏にくっきり焼きついており、しばらく頭から消えることはないだろう。コヤマとかわしたグーパンチも大げさでなくてオレにとっては誇りである。
なんというかステージと客席の境がないようなライブだった。いや、実際なかったと思う。
こういうライブを体験できるとホントに音楽が好きでライブに通い続けていて良かったなあと心から思う。
以上、まさしく「伝説のライブ」であった!!
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