2007年9月10日月曜日

「ナビィの恋」鑑賞。


中江裕司監督作品
1999年 日本映画

この映画は他の日本映画には出せない本当の「愛」と「やさしさ」を実に心地よく描いている。
超オススメである。
観てない人は死ぬまでに観といたほうがいいよ。
沖縄の粟国島を舞台にスローに展開する60年の時を超えた大恋愛物語である。

先日中古DVDを発見しそこまで安くもなかったのだが購入した。私がこの作品を初めてみたのはもう6年も前のことだが、そのとき「なんていい作品なんだ」となんともいえない感動を味わったのを覚えている。

今回6年ぶりの鑑賞であったがやはりこの作品は素晴らしい。
作品の雰囲気、物語、役者の演技、音楽全てが心地よい。が、決してただのユルイ作品というわけでもなく、根底にはなんとも切ない大恋愛物語があり終盤にいくにつれてグングン物語に引き込まれてしまう。

沖縄の青い空とブーゲンビリアの花の赤、沖縄民謡と三線の音色などこれだけでも十分心地よくて観る価値ありだ。が、なんといっても平良とみと登川誠仁この2人の演技が実に素晴らしい。やさしくどこかチャーミングでそれでいて深みもある。沖縄に長年住んでいる人間にしか出せない味わいだ。この2人に平良進を加えた3人の三角関係が物語りの軸となるのだが、心を打つのは妻の過去から続く大恋愛に対し、嫉妬も何もせずにあたたかく見守ることしかしない登川誠仁の深いやさしさである。この「さりげないやさしさ」だけでも観る価値が十分ある作品だ。

都会の生活にちょっと疲れた方には是非観ていただきたい。
沖縄の心地よい雰囲気に癒されるだけでなく、想像以上の深い感動も味わうことができる作品である。

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