2010年7月13日火曜日

オレとミッシェルガンエレファント。 1996年


初めてミッシェルを知ったのは
よく見てたTVKのミュートマジャパンって番組である。
番組の内容は、音楽好きにはたまらない、ひたすら30分間邦楽のミュージッククリップをフルで流すって内容。
番組にはオープニングテーマが月変わりであり、1996年8月のオープニングがthee michelle gun elephant(当時は小文字ね)の「キャンディハウス」だった。
当時高校3年のオレはまず、「長いバンド名だな。っていうか読めん」と思ったね。
でミュートマジャパンを毎日観ると必然的に「キャンディハウス」を毎日聴くわけになるのだが、
毎日聴いているうちに、次第に「この曲はメロディがけっこういいなあ」と思ったね。
で、色々調べて「ジーミッシェルガンエレファントっていうんだなあ」と発音できるようになったね。

そんななんとなく気になる存在だったミッシェルのCDを初めて買ったのは
96年11月発売の「High Time」だったね。
彼らにとってはセカンドアルバムだったわけだ。
で、聴いた感想は「うるさいけど、意外と聴きやすいな。やっぱメロディがいいな。」って感じだったね。
それまでもロックにあんま興味のないオレとしては
正直、超感激ってわけではなかった。

そんなオレがミッシェルに魂を売ったのはある夜がきっかけだったね。
たしか96年の11月の下旬だったと思うけど、
NHKの衛星放送でミッシェルのライブ放映が深夜にあるってことを知って、
ビデオに録画しようと起きつつ、ちょっとは観てやろうとテレビの前で待ち構えていたんだ。

その内容は現在発売されている「play maximum rockin’blues」の内容と全く同じだった。
メジャーデビューアルバム「cult grass starsツアー」の模様である。
とにかく映像と音にしびれた。
まず登場場面。
「ルパン3世のテーマ」にのって、メンバー4人がタイトなスーツで登場。
なんてカッコいいんだろう。
1曲目はファーストアルバム「cult grass stars」の2曲目であり、当時は知らなかった「strawberry garden 」。
アベフトシのDコードのギターストロークがダイナミックに鳴り響く。
このギターの音にまずもってかれた。
ナタかなんかでぶったぎるような太い音。
え、こんなギター初めて!!!
そのあとにのっかるベースとドラム。
ギター、ドラム、ベースすべてがリズムを刻んで、聴くものの心をバシバシと揺らす。
そしてとどめはチバユウスケの「シャラ ララ ララララ」という叫びにも似た歌声。
オレは言葉にはできない衝撃を覚えた。
まさに「コメカミ指でこじあけられた」という感じ。
ギターとベースとドラムとボーカルが1つにまとまって、渦巻いている。
要するにグルーヴを感じたわけだが、そんな体験、人生初だった。
バンドってこういうことなんだ。
ドラムとベースがリズムをとってギターとボーカルはフロントなわけだ。
でもけっきょく全員がリズムをとってるわけだ。
そんなこともライブ映像だと一目瞭然で理解できた。
まさにオレにとって彼らのこのライブ映像がロックの教科書だったのだ。

その晩は興奮をおさえながらも眠りについたが
翌日からは狂ったように録画したライブ映像を見まくった。
終盤披露された「世界の終わり」って曲にはとくに衝撃を受けた。
なんだこのイントロのギターは。
メロディも歌詞もやたらといい。
「♪パンを焼きながら待ち焦がれている♪」ってどんな女だよ。
なんて歌詞なんだ。
調べたところ「世界の終わり」がデビューシングルであることも知った。
デビューシングルが「世界の終わり」って、なんてロマンチックなセンスなんだ。
高校3年のオレにとっては発見することすべてがえらくカッコよかった。

あと当時、やせていることがコンプレックスだったオレにとって
バリバリにやせているけどかっこいい彼らの姿は余計に衝撃的だった。
「やせてたってクールじゃねえかよ!」そういう価値観も教わった気がした

まあそういうことで、12月にはファーストアルバム「cult grass stars」も迷わず購入。
「High Time」よりももっとウジウジしてる内面的な歌が多いこのアルバムのほうが当時はよく聴いてたなあ。
「眠らなきゃ」とか「I was walkin' & sleepin'」とか、当時は大好きだった。

以上、
96年にオレはすげえ衝撃的にクールなバンドと出会ってしまったのだった。
(続く!!!)

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