2007年6月10日日曜日

「愛より強く」鑑賞。


ファティ・アキン監督
2004年ドイツ映画

良く出来た作品。面白かった。

人生に絶望していた主人公ジャイトは突然見ず知らずの美しい女性シベルから結婚してほしいと依頼を受ける。彼女は厳格な家庭から抜け出すだめに自分と同じトルコ系ドイツ人のジャイトと偽装結婚をしたかったのだ。結婚後もお互い愛を育む事はなく生きたいように自由奔放に生きる二人だが次第にジャイトはシベルに魅かれていってしまう。

ヒロインシベルを演じたシベル・ケキリの顔が(特に鼻と目)強烈な印象を残す。
それに負けないジャイトを演じたビロル・ユーネルの危うさも魅力的。革ジャンを着てビールを飲みながらパンクロックに狂喜する姿は正に破滅型ロックンローラー以外の何者でもない。
この二人の魅力でグングン物語りをひっぱっていく。

とにかくテンポがよく面白い。ディティールにこった映像センスもよい。シベルがピーマンの肉詰めみたいな夕食を作るシーンは観ていてホント美味しそうだった。
内容的にはドロドロとした愛憎劇になりかねないのだが、そこは監督の見事な演出で随所に適度にユーモアがちりばめられており観ていて疲れない。
ラストはあまり書くとネタバレになるので詳しくは書かないがあっけなく、そして切ない。

要所要所でストーリーテラー的にはさまれるトルコ民族音楽の演奏も良い演出だ。
映像、音楽、物語全てが良くできている。
ファティ・アキン監督、見事である。
(生涯580本目の作品)

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