2011年日本映画
園子温監督
すさまじい映画だった。
役者がみな素晴らしすぎる。
でんでん、黒沢あすか、神楽坂恵、
オープニングから中盤まではこの3人の魅力にくぎ付けである。
そしてネタばれですが終盤になるとこれまでずっとおとなしかった主人公の吹越満が爆発する。
タイクツになるヒマもなくあっという間にラストに。
いたる所でドロドロの血が流れる。
それはこの作品に登場する人間の真っ黒い欲望と悪の象徴である。
しかし彼らのような悪人のほうが平和な日常を「なんとなく」生きている人間よりは100倍はエネルギッシュで魅力的であることは否めない。
まったく救いようのないラストも混沌とした現代の日本には違和感がないといえる。
この作品にはむしろ申し訳なさ程度の希望などは不要だろう。
絶望と血と性と暴力だけの映画だったが、魅力的な役者の力でエンターテイメント性もかねそなえた力作になっている。
作品を流れるドス黒い血の勢いにやられっぱなしの2時間半であった。
いやーすごい映画みた。
生涯717本目の作品。
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