2006年アメリカ映画
リドリー・スコット監督作品
特に突出した点が全くない。ある意味すごくバランスのとれた作品だ。
心に強く残るような力強さは希薄だが、物語展開や役者の演技など全てが「適度」なさじかげんでありとても観やすい。
総じて悪くはなく、「余裕」が感じられる佳作だ。
映像はとってもキレイ。スコット監督のシャープで影を重視する映像はここではほとんど出てこない。
ラッセル・クロウの演技は適度にかるく、適度にドラマチック。この作品には実によく合っていて見事。
こだわりの映像派監督で有名なリドリー・スコットも随分と器用な作品を撮るんだなあと驚いた。
名前を伏せていればリドリー・スコット作品とは誰もわからないんじゃないか思うほど「フツー」の映画だ。
というわけで「特に特筆すべき点が見当たらない」というのが逆にこの作品のすごさなんだと思う。
決してつまらないというわけではない。
一見軽いように思えるが、物語は終盤になるにつれて適度にドラマチックな展開を見せ、観終わったあとには心地よい余韻が。
口当たりはいいけどそこそこ酔えるワインのような映画なのである。
以上!
(生涯618本目の作品)
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