2008年4月20日日曜日

「リリイ・シュシュのすべて」観賞。


岩井俊二監督
2001年日本映画

いまさらながら観た。

始まってから終わるまで画面から目が離せなかった。
けど結論は「オレ、この監督はやっぱダメだわ」ということ。

あまりにも酷すぎる。
全てに救いがない。
主人公はずっと絶望の中をさまよっている。
中学生達は常識じゃ考えられない犯罪行為にばかり(具体的にはいじめ、万引き、レイプ、などなど)にひたはしり、そこにはモラルも友情も情熱も一切ない。
現代の中学生ってこんなにひどいのか??
登場する大人はみんなただのバカな傍観者。
信用できる大人、正義を貫こうと努力する大人なんて誰もでてこない。
あえてそうしてるんだろうがあまりにワザとらしくていやになってくる。
岩井俊二の作品って人と人との心のつながりがホントに希薄だよな。会話はしても心は全くつながっていない感じ。アレはなんなんだろ。現代はそうなんです、コミュニケーションが不可能なんですとでもいいたいのか?オレは共感できんね。
こんな世界を延々と描いておいてラストになんのカタルシスもなし。

よく岩井俊二は「映像がキレい」とか言われてるけど、描かれている人間はみんなメチャクチャに葛藤して汚れていると思う。恐らくそういった鮮やかな映像とドロドロとした心情のコントラストを際立つように表現したいのだろうが、あまりにもわざとらしすぎて、そこの違和感がどうも苦手だ。

ジャンルは違うけど「セブン」と同じで、「救いようのない世界を鮮やかな映像センスで巧く魅せるだけ」
の映画だな。そこには夢も希望も情熱もない。
この映画を観て一体どうしろというのだ??
オレにとっては疲れるだけのしんどい作品だった。

以上!!
(生涯626本目の作品)

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