2010年1月2日土曜日

「砂の器」観賞。


野村芳太郎監督
1974年日本映画

日本映画をどれだけ観てきたかわからないが、
間違いなくこれまで観てきた邦画の中でベスト1に値する。
そんな名作に新年早々出会ってしまい感動である。
もっと早く観ておけばよかったと後悔している。

松本清張の原作であり、前半の丹波哲郎の安定した語り口と、
ぐいぐいひきこまれる物語展開も素晴らしいが、
一番の見せ場は後半の父子の過去のシーンと並行して描かれるコンサートのシーンだろう。
長丁場ながらエモーショナルでグっと胸にくるために観ていて飽きない。

ワタシは優れた映画というのは
物語、演技、映像、音楽の4つの要素の全てが高いものであると思っているのであるが
この作品はそのどれもがまさに最高である上に、ハンセン病患者という社会的テーマも内包しており、
その悲しみと感動は確かな説得力と迫力をもって観るものの心をわしづかみにしてしまう。

まだ観ていない方にはぜひおすすめしたい名作である。

正月からいい映画を観ることができて良かった。
以上!!!
(生涯692本目の作品)

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