2010年1月24日日曜日
「レスラー」観賞
ダーレン・アロノフスキー監督
2008年アメリカ映画
泣ける。
とてもいい作品。
全ての「草食系男子」はこれみていますぐ「肉食系」いや「ラム・ジャム系」になりなさいといいたい。
ムダのないカメラワークがいい。
ひたすら主人公の背中をおって、主人公と同じ視点を観客にみせる。
ドキュメントタッチにも似ているその映像スタイルに余計な感情移入はない。
それでも観るものは主人公ラムの不器用な背中に気づいたら共感している。
不器用に己の道をひたすら進む男。
それゆえに全てを失い、
最後はその喪失も全て自分の責任だと腹をくくる。
侍の精神と似ている。
(ここからはネタばれありです)
物語的にはどこにでもありそうな話なんだが
大きく違うのはラストであろう。
「恋愛」も「家族愛」も何もない。
あるのは自分のみ。
この映画は100%自分のために生きて、
その結果として全てを失い、100%自分のために死んでいく
そこには余計な恋愛も安易なハッピーエンドも言い訳もない。
ただただ自分というものを愚直なまでに貫いた男の映画なのである。
見方によっちゃかなり惨めな映画なんだが、熱い魂が観るものの心をうつのだ。
これが日本映画だとマリサ・トメイ(久々に観たよ)ふんするストリッパーが最後まで試合を見てるんだろうな。
で、試合観ながら号泣とかしてて、観客に「泣け」と無理強いするんだよな。
あのラストショットも、あの瞬間で終わらせたところが実に潔い。
「ムリに泣かせる」という姿勢はないんだよね。
というわけでレスラーは評判どおりの名作であった。
こりゃそのうち買うね。
以上!!!
(生涯695本目の作品)
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