2008年3月23日日曜日

「機動警察パトレイバー劇場版」観賞。


1989年 日本映画
押井守監督

パトレイバーの劇場版第1作目は、ほんとに完成度が高いアニメだと思う。
押井守の超理屈っぽい説明的なセリフをのぞけば、この作品はホントにすばらしい完成度だ。
映像は映画顔負けの美しさ。構図の取り方とかが極めて実写的でリアルなのだ。
なんといっても東京の中で取り残されては消えてゆく錆びれた街並みが実にリアルである。

音楽も良い。エンディングを飾る「朝陽の中へ」は1度聴いたら耳から離れないカッコよさ。
あと音響もいい。レイバーの機動音のなんとリアルなことか。

物語もスキがない。
後半の「箱舟」でのアクションシーンはハリウッド映画もしのぐ展開の緻密さとダイナミズムであり、何度観ても飽きることがない。

オレが基本的にアニメを観ないのは、そこに「リアリティ」が希薄だからである。
がしかし、このパトレイバー劇場版には確かな「リアリティ」がある。

ただのロボットアニメではなく、そこには警察組織とメーカーの癒着、コンピューターウィルスを使った大規模テロ、東京という街の虚無感、などなど公開から20年近く経った現在でもまったくもって色褪せることのない深いテーマがぎっしりと内包されているのだ。

恐らくこれから20年後に観ても色褪せる事のない名作であろう。

あと、「零式」最高!!
(生涯623本目の作品)

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