2011年7月18日月曜日

「悪人」鑑賞。


李 相日監督
2010年日本映画

土日と炎天下の中遊びまくったんで、
月曜はおとなしく部屋で映画鑑賞。

話題作「悪人」である。
原作の小説自体は2008年に読んでいて割と面白いなあと思っていた。
でもって映画である。

やはり原作を知っているとストーリー展開を知っているからか
「本より全然面白くないなあ・・・」と思ってしまった。
映画だけ観ていたらこれはこれでなかなか良い作品なのかもしれないが。

役者はみないい演技をしていると思う。抑え目の映像もシリアスでよい。
主役の2人もいいし、あと柄本明と樹木希林の2人はとくによかった。
でも登場人物全員を原作に忠実に描こうとするあまり、
ひとりひとりのエピソードに費やす時間がちょっと足りないんだよなあ。
これは小説を映画化するときの永遠の課題であろう。

小説ではわりとブラックというか、
それまでの恋愛関係が全くの白紙のようになってしまう衝撃のラスト(ヒロインの告白)が、
映画では全然描かれていないのは残念。いかにも可もなく不可もないラストに薄めたといった感じ。

というわけで、
この作品、なかなか頑張ってはいるだけに
150分くらいで「完全版」を出せばもっといいのになあなんて思った。

結局のところ、先に原作を読んでしまったのなら、その映画は期待して観ないほうがいいのかも。
限られた時間の映画が原作を超えることはまずないからだ。
(そもそも本と映画を比較すること自体ナンセンスかもしれないが)
逆に映画をみてから原作を読むと、その違いや映画よりも緻密な人物描写を堪能できるのかもしれない。
「OUT」がまさにそうだった。
これからは小説の映画化については「読んだら観るな、観たら読め」を念頭においておこうと思う。

以上!!!(生涯727本目の作品)

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