2012年8月3日金曜日

千鳥町「地の酒 しん」で一人呑み

仕事をおえて福岡空港18時発の飛行機へ便乗。
羽田には19時45分頃到着。

京急にのって京急蒲田からJR蒲田駅についたのは20時20分頃であった。

「家に帰る前に、しっとりと『一人呑み』が、したいのお・・・」

心の中でつぶやいた。

気になっているお店がある。
しかも家の近所。
正確には家の最寄の駅の隣の千鳥町にあるお店である。
意を決して行ってみることに。

店についたのは20時半過ぎだっただろうか。
駅から徒歩3分の線路沿いにある「地の酒 しん」というお店。
恐る恐るドアを押して入店。
「・・・ひとりなんですが?」
カウンターが空いているようだ。

落ちついた店内。
カウンターとテーブル席がすこしある。
カウンターには3組のカップル客と1人の女性客。
お店の従業員は2名の男性のみ。
1人は調理担当、1人はお酒担当だ。
カウンターに座ると、厨房の様子が全部わかる。
しごく清潔である。
また、客も静かに酒を楽しんでいる。
これは一人のみにはぴったりではないか。
名店の予感・・・。
こうなったら、ケータイはいっさいいじらずに、
フェイスブックやツイッターなどは一切やらずに、
とことん一人のみを堪能だ。
出てくる酒と料理を食べて、真正面からお店と対峙しつつ、
一人物思いにふける。
これぞ一人呑みの醍醐味だ。

メニューを開く。
「地の酒」というだけあって日本酒の品揃えが豊富だ。
「而今」がある。
ふむふむ。刺身も充実しており、すべてのメニューに魚の産地が記載されている。

まあ一杯目はビールにしよう。
おお、「琥珀の時」がある!!!
これは珍しい!!!

「すいません、『琥珀の時』と『ポテトサラダ』!」
まずは定番のポテサラでスタートとした。
店員さんの笑顔も嫌味がなくステキだ。

お通しは鯛の肉が入ったぬたであった。
旨い。

「琥珀の時」がとどく。
ぐびぐび・・・。
泡がまろやかで美味い!2度注ぎしているのかも。
大田区で、しかも千鳥町で「琥珀の時」が飲めるとは感動だ。
そしてポテサラ。
スモークした魚入りでたっぷりの黒こしょうがかかったポテサラ。
魚系を入れるポテサラは日本酒が充実したお店によくみられる傾向だ。
しかしこのポテサラはほんとに美味かった。
こしょうがたっぷりなのでビールにぴったり合う。
が、食べ進んでいくうちに魚の風味が効いてくるので後半は日本酒にもあった。素晴らしい。

というわけで琥珀がなくなってきたので追加注文を。
好物の「しめ鯖」、
「搾り豆腐」、
そして日本酒は「而今」。
ポテサラはまだたっぷり残っている。

「而今」がグラスに1合たっぷりと注がれた。
ぐい飲みにうつして飲む。
旨い・・・。
ビールとちがってジーンと静かに、でもたしかに胃にしみわたる。
至福の瞬間。
しめ鯖がでてきた。
色鮮やかである。
しめ鯖、焼き魚入りポテサラ、而今、
この3種がそろったテーブルを観て私は心の中で叫んだ。
「最高だあああああ!!!」
しめ鯖をつまんでは、而今をちびり、
旨い・・・。確かな旨さ。
ポテサラをつまんでは、而今をちびり。
この組み合わせもまたイける・・・。
少し遅れて「搾り豆腐」が。
通常の豆腐より水分が少なく濃厚な大豆の味でこれまた旨い。
ここで興奮してもケータイなどはカバンにしまったままにするのがポイントである。あくまで余計なことはせずに、酒と肴とお店とそして己自身と対峙するのみ。それこそ真の「一人呑み」である。
お店に入る前は一人酒をのみながら仕事のこととかをじっくり考えようかと思っていたが、
あまりにお店と酒と肴がよいため、ただただ静かにこの感動をかみしめるほかなくなった。

ポテサラがなくなり、
しめ鯖もなくなり、
豆腐もなくなり、
而今はまだ残った状態。

かなりおなか一杯だが
残りの而今を飲み干すために肴をラストオーダーといこう。
メニューをみて思案。

「すいません、『骨せんべえ』と『味噌汁』」

これで骨せんべえで而今を飲み干して
しめの味噌汁で終了というストーリーである。
一人呑みの鉄則はダラダラ飲まずに、自らキレイにしめることが重要なのだ。

出てきた骨せんべえが、これまた予想を超えるクオリティで驚いた。
いろんな魚の骨がキレイに油であがっており、色鮮やかで美しいのだ。
「ここ、すべてのメニューが素晴らしいじゃないか!!!」
またしても心の中で叫んだ。
塩とレモンをかけてポリポリつまむ。
旨い!!!
これで残りの而今も無理なく飲み干せる。

こうしてポリポリつまんで骨せんべえと而今がほぼなくなってきたところで
タイミングよく味噌汁が出てきた。
優しい味である。
しめにぴったりである。
ゆっくりと飲み干して
「すいません、お会計お願いします」

生ビールと日本酒1合、
つまみは3品と味噌汁。
1品の価格は決して安くはなったから
お通しもいれれば5000円は行っているかも。
なんて思いつつ、会計を待つ。

そしてそして気になる会計は、
4530円であった。

あれで5000円いってなかったか。
満足である。

帰り際に調理担当の方にいつごろできたんですか?と質問。
ちょうど1年前くらいだそうだ。
「美味しかったです」というと
「ありがとうございます。また来てください」
とのお言葉。

お店をでてからようやくケータイをかばんから取り出して撮影。

ここは夜のエアポケットのような場所だ。
これからも一人で呑みたいときに通いたい。
あくまで一人呑み専用だ。
団体では行きたくない。
近所なので、ここから徒歩で帰宅。


以上、素晴らしいお店で素晴らしい一人呑みをした一夜であった。

たまにはSNSはあえて忘れて、あえてダレともつながらずに、
美味しい酒と肴とお店の雰囲気を真正面から孤独に楽しむのもいいもんですよ~。

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