2010年7月11日日曜日
「曲がれ!スプーン」観賞。
本広克行監督
2009年日本映画
劇団「ヨーロッパ企画」の舞台を本広克行が映画化。
といえば「サマータイムマシーンブルース」を思い出す。
あの作品がとても面白かっただけに今回も期待していたが、
途中からオレの嫌いな展開となり、最終的には「なんだかなあ・・・」
という内容に。
突っ込みどころは多い。
長澤まさみ演じる主人公「桜井」はいわゆる「超常現象」を子供の頃からずっと信じているテレビ局ADなんだが、
その「超常現象」ってものの定義というか、範囲が実にテキトー。
スプーン曲げ、UFO、ビックフット、クッシー、サンタクロース
っておいおい、それらをひとくくりに「超常現象」とするのってどうなの?って感じ。
物語はそんな超常現象肯定派の桜井が、
色々あってモノホンのエスパー(超能力者)達が集うカフェに現れたことで面白い展開となる。
中盤までは至ってコメディ路線で素直に面白い。
エスパー達を演じる役者達がおそらく舞台役者なんだろう、実にいい演技なのだ。
で、そのままコメディとして痛快に終わればいいものを、
終盤から観客を無理やりに「泣かせ」にかかるので、とても胡散臭くなってくる。
そこでは「超常現象を信じること=純粋、夢、希望」というなんとも単純すぎで軽薄すぎる定義を見る者に押し売りするわけだ。
ネタばれだが、ラストで日本全国の上空にUFOがあわられるわけだが、
UFOってオレからすると「不気味」「脅威」「恐怖」「宇宙人?」な存在なのに、
この作品ではそれが「希望」「夢」の象徴として描かれている。
なんとも単純。
そしてそのUFOを見て笑顔になる子供、子供、子供。
「子供=純粋」というまたまた単純すぎる描写。
正直テレビドラマのクオリティー。
こういう映画、オレ大嫌い。
ということで
終盤で嫌気がさしたのであった。
以上!!
(生涯708本目の作品)
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