2007年6月22日金曜日
「ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男」鑑賞。
スティーヴン・ウーリー監督
2005年イギリス映画
うーん、つまらん。。
ローリング・ストーンズの創始者であり天才的な音楽の才能があったブライアン・ジョーンズ。
麻薬におぼれてストーンズを解雇された彼は自宅のプールで水死体で発見される。
この映画は彼の死を「事故死」ではなく「他殺説」なのではという切り口でせまる作品だ。
これじゃただの軽いサスペンスドラマだ。ストーンズを題材にしてる意味がない。
監督は本気でブライアン・ジョーンズの人生を描こうと思ったのだろうか?
初期のストーンズが大好きな私が観たかったのは、彼がいかにしてストーンズを生み出し、ストーンズが売れていく過程でいかにしてのけ者にされていき、そして麻薬におぼれて脱落していくかそのリアルなドラマだったのだが、この監督はストーンズ自体にはあまり興味がないようで劇中に演奏シーンはほとんどない。
ミック・ジャガー、キース・リチャーズ、チャーリー・ワッツも勿論登場するのだが、とにかく存在感が薄い。
そして肝心のブライアン・ジョーンズを演じたレオ・グレゴリーは確かに似ていたがやや演技が軽い。もっとブライアン・ジョーンズって最後の方はヨロヨロでメチャクチャだったのではないだろうか?小綺麗過ぎる気がした。
結局この作品はストーンズの歴史とかはどうでもよく、あくまでダメ人間となった後のブライアン・ジョーンズと彼の豪邸の庭を改築する建築家フランク(実在の人物)の2人を中心に据えたドラマなのだ。
しかしこの2人のドラマもこれまたイマイチ薄いんだよなあ。
そしてラストのクレジットで誰もが「へえ~」と驚かずにはいられない衝撃の事実が明らかになるのだが、結局これを言いたいがために100分近く茶番に付き合わされた感じがしてどうも後味が悪い。
というわけでストーンズ大好きな私には不満残りまくりの作品だったが、
劇中に流れるホワイト・ストライプスやエンディングを見事に飾る22-20s「devil in me」などストーンズが生み出した「ブルーズ」ミュージックの現在の後継者といえる若手バンド達の曲を随所に起用したのは見事。
特に22-20sはクールにハマっていた。
まあ良かったのはそれくらいだ。
(生涯584本目の作品)
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