2007年6月23日土曜日

「ディパーテッド」鑑賞。


マーティン・スコセッシ監督
2006年アメリカ映画

実におもしろかった。名優達の演技合戦が見ごたえ十分である。

巨匠マーティン・スコセッシ監督が香港の「インファナル・アフェア」のリメイクに挑んだ作品。
マフィアに潜入したおとり捜査官と警察に潜入したマフィアとの攻防戦がスリリングに展開する。

本家大本の「インファナル・アフェア」も4年くらい前に観たけど正直それより面白かったと思う。
なんといってもマット・デイモンの演技が素晴らしい。勿論ディカプリオもジャック・ニコルソンも素晴らしいが彼の演技が一番だったように思う。濃紺のスーツを着て狡猾で知的な悪人を演じたらマット・デイモンの右に出る者はいないといっても過言ではない。思えばマット・デイモンって必ず「裏がある」役ばっかやっている気がする。

冒頭からいきなりストーンズの「Gimme Shelter」が流れたりして音楽の使い方は相変わらず「スコセッシ流」であったが全体的にはスコセッシらしさは薄く、むしろ物語のスリリングな展開と俳優達の鋭い演技が作品全体を引っ張っているといってよい。

基本的な物語は「インファナル・アフェア」と変わらないのだがラストのみが大きく違う。
個人的には「ディパーテッド」のラストの方が好きだ。
ずっと緊張感のあったこの作品の最後をブラックユーモアのようなコミカルな雰囲気で閉めており、この辺の演出はスコセッシ監督の貫禄のような余裕がうかがえた。

「インファナル・アフェア」を観た人も観てない人も楽しめること間違いなし。
一流の俳優達による一流のエンターテイメント作品だ。
(生涯586本目の作品)

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