2007年6月30日土曜日
Keith Jarrett「THE KOLN CONCERT」
キース・ジャレットの超名盤「ケルン・コンサート」。
会社の帰りに大森のBOOK OFFで中古で購入してきた。
大森のBOOK OFFはJAZZコーナーが充実している。
このアルバム、すでに持っていたのだが裏面にキズがついてしまい上手く再生できなくなってしまった。
1曲目の7分くらいで音が止まってしまうのだ。
1曲目は26分ある。
私が一番好きな1曲目が4分の1くらいしか聴けないのでは全くこのCDの意味はない。
ということで再度購入してきたわけだ。
この作品はその名の通り75年にケルンで行われた即興のライブの演奏を収めたものだ。
これぞ即興といわんばかりの内容でそこにはピアノの音と時々漏れるキース・ジャレットのうめき声しかない。
1曲目が良い。
基本的にゆったりとしたリズムをキープしながら、即興で思いついたフレーズを繰り返して弾き、しばらくするとまた違うフレーズを弾いては繰り返す、この流れを重ねながら曲全体が30分近くかけて静かに繊細に盛り上がっていく。盛り上がりとともにキース自身が恍惚のあまりうめき声を上げるのがまた良い(これはこのアルバムに限ったことではないが)。
冒頭の緊張感と後半のダイナミックに盛り上がっていく様子が素晴らしい。
オープニングで落ちた1滴の水が、序々に水量を増して最後は大きな海になるようなイメージだ。
ラスト近くにはまるで天国へ続く螺旋階段を上っていくような感覚につつまれる。
部屋でこのアルバムを流しながら目をつむりこの音に身を任せると、
心が真っ白に浄化されるような気がする。
キース・ジャレットはジャズピアニストとして有名だがこの「ケルン・コンサート」はジャズ的なスウィング感はあまり感じられない。1曲目なんてどう聴いてもジャズではない気がする。というかこのアルバムをカテゴライズすること自体バカらしい。黙ってこの音に包まれればそれでいいのだ。
というわけでしばらくぶりに今夜はゆっくり部屋で「ケルン・コンサート」に身を任せて至福のひとときを送ってみようと思う。
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